昭島青年会議所2023年度
第39代 理事長 松本 潤


理事長所信
【はじめに】
『人間、死ぬまで勉強』。私の座右の銘でもあるこの言葉は、私が料理人を志した時、日本料理界の頂点にあった西健一郎氏の口癖でした。常に一歩先を目指し、生涯勉強し続けるという事です。一人前になってもなお、歩みを止めず、日々磨き続ける人は輝いています。誰かと比べるのではなく、自身との闘いに挑み続ける事で人は磨かれていくのだと思います。いつ終わるか誰にもわからない人生において、この気持ちを持ち続けることは、並大抵のことではありません。私自身、生涯修練と思い、日々を過ごしていますが、心が折れそうになることもあります。メンバーみんなで自分を磨く課題に向き合い、つらい時も励まし助け合う事で、様々な困難を乗り越えることが出来ると思います。意識を変え行動を変えることで人は成長します。また、青年会議所は、会員一人ひとりが優れたリーダーシップを持つ社会人となるためのトレーニングを行う団体であり、1年ごとに様々な役職を経験することで、豊富な実戦経験を積むことができ、委員会運営や例会等の事業を行うことで、リーダーとしての素養が身につきます。自己修練の成果を個々の活動にフィードバックさせることで、自身のリーダーシップが磨かれていくでしょう。最終的に地域のコミュニティで必要とされる人へと成長し、この町を牽引するようなリーダーを輩出すべく、様々な事業を構築し、向上心を伝播させることで、魅力的なメンバーを増やし、さらに活発な団体を目指します。
【メンバーの拡大】
2019 年には東京ブロックから会員拡大率、女性拡大で表彰され、翌年には会員数を 30 名まで拡大することに成功し、活気にあふれていた時期もありましたが、社会情勢の変化により、メンバー同士の交流の機会が失われたことや、会員の卒業等により現在は 20 名ほどの規模になっています。もう一度、昭島青年会議所の活気を取り戻したい。これがメンバー拡大を目指す理由です。青年会議所で唯一、単年度ではない活動であるのにもかかわらず、最近は会員拡大が思うように進んでいない理由としては、拡大に意識が向いていないことや、手法がわからないという点もありますが、オブザーバーとの関係性をつくれていないことも一因ではないかと考えています。関係がつくれていない状態でも入会してくれる方もいますが、確率はかなり低いです。私は一緒に活動したいと思うようなオブザーバーに出会ったら、相互の関係を密にすべく、仕事やプライベートな面でも協力し関係を構築します。自分を知ってもらい、信頼を得ることで、入会に向けた様々なアプローチに進んで行くことができます。相手に寄り添い、様々な有益な経験談を伝える事も大切です。短期的な拡大運動ではなく、継続する運動の礎を築く為、私が先頭に立ちメンバーの拡大を目指します。
【協力者を増やし巻き込む】
1985 年、昭島青年会議所は社団法人立川青年会議所から発展分離し、明るく豊かな社会の実現の為、当時の理事長を中心に運動を展開してきました。様々な事業を展開できたのは、協力してくれる行政や地域団体、企業があったからだと思います。ブロック大会昭島大会が 2018 年に行われてから 5 年が経ちました。沢山の企業や団体、個人から協賛を頂き、大会を成功に導くことができたのは、昭島青年会議所の日頃の活動や、事業への熱い思いが伝わり、共感を頂いたからではないでしょうか。今後も昭島に貢献する団体として、益々活発に活動するため、我々の活動に賛同して下さる企業や団体、個人と、互いの持ち味を生かし合いながら、協力関係を構築する事が必要と考えています。協力者からの意見を聞き、共に寄り添い、課題を深掘りすることで、新たな視点を得られ、解決策が見えてくるのではないでしょうか。またメンバー個々も、様々な人と触れ合い、刺激を受ける事が成長の機会となります。このような関係を構築する為、交流の機会を設け、我々の活動を広く周知する事で協力者を増やし、共にこの町を盛り上げ、昭島青年会議所をさらに発展させるべく活動してまいります。
【持続可能な町を目指す】
昨年は、東北地方で初めて線状降水帯が観測され、大雨による河川の氾濫や土砂災害で、甚大な被害が発生しました。温暖化の影響による気候変動で、こうした事態が毎年のように起きる現状は望ましくありません。昭島市でも、大雨により河川敷のグラウンドが被害を受け、復旧にかなりの期間を要したことは記憶に新しいです。2021 年 5 月 11 日、昭島市は、昭島ガス株式会社及び東京ガス株式会社と「カーボンニュートラルシティの実現に向けた包括連携協定」を締結しました。改正地球温暖化対策推進法が施行され、脱炭素社会の実現に向けて、地方自治体における取り組みが求められる中、昭島市は、2050 年のカーボンニュートラル実現に向け、市全体で 2030 年カーボンハーフを目標に掲げ、脱炭素の取り組みを進めるのに加えて、市の事業で発生する温室効果ガスを2030 年までに 4 分の 1 に削減する「カーボンクォーター2030」を目標に、市民・事業者の皆さまの共感を得ながら、脱炭素化に率先して取り組むと宣言しています。昭島青年会議所もこの取り組みを加速させるべく、市や関係する企業と連携し、環境エネルギー教育や食育等を通じた啓発活動、ごみの減量化・資源化の推進等により、カーボンニュートラルシティの早期実現に向けた運動を展開します。また、ロシアによるウクライナ侵攻により、子供たちをはじめとした、一般市民を巻き込む激しい戦争が始まり、欧米を中心に我が国でもロシアに対し経済制裁を科する一方、ウクライナに対しては軍事・食糧・財政支援や難民受け入れ等の人道支援を行い、戦争の早期終結を目指しています。昭島青年会議所でも、ウクライナへの支援募金活動を行い、市民の皆様からお預かりした支援金をウクライナへ送金させて頂きましたが、情勢は極めて不透明です。日本に避難しているウクライナの人々の中には、昭島で生活している方もいます。日本とウクライナの交流等により、第二の故郷として昭島の良さが広まることで、昭島がグローバルな町として発展する可能性もあります。今後も住み続けたいと思ってもらえるような支援を継続し、持続可能な社会の実現を目指し活動してまいります。
【結びに】
私はこれまで、様々な事業を通じて成長の機会と沢山の仲間をつくる事が出来ました。これは JC 活動で得た私の財産です。このような価値を、入会から日の浅いメンバーや新たに入会してくる仲間にも提供し、能動的な会員を増やすことで、昭島青年会議所は更に発展した団体となれるのではないでしょうか。私が経験したような、沢山の失敗と、成功体験を多くのメンバーに体験してもらい、成長してほしいと思います。失敗しても、何度もチャレンジ出来ることが JC の良いところです。あきらめず、逃げ出さず、やり抜いた先にある充実感は、何ものにも代えられないものと思います。弱気になったら仲間を頼り、悩んでいるメンバーがいたら手を差し伸べる。小さな LOM だからこそ、きめ細かなフォローが大事です。また、コロナ禍により、会員同士やシニアクラブとの交流が出来ておらず、親睦を深めることが関係性を構築するうえで必要です。様々なタイミングで懇親を図り、より強固な結束を目指し活動してまいります。結びに、第 39 代理事長として、昭島青年会議所のメンバーと共に磨き高め合い、協力者も巻き込みながら、昭島市の明るい豊かな社会の実現を目指し、運動を展開していくことをお約束し所信とかえさせて頂きます。